| 易経に「天の険昇ることできず、地の険山川丘陵なり、王は険を設け以て国を守る」とあります。天地人それぞれに険しさがあり、それゆえに尊いのです。天は険しくて手さえも届かず、地には山川丘陵の険しさがあるように、人は天のように地のように険しさを作って守るべきものがある、というようなことです。 中国歴代の各朝廷は必ず、都を定めるに当たって、天と地に呼応させることに注意を払ってきました。地は正龍を得ていて、都は天の星が織り成す恒局(古代中国の星座)に呼応してこそ、長く栄えることができるというのです。もし正龍ではなく、星の恒局にも合っていなければ、すぐに滅んでしまうというのです。 やはり易経に「天に象あり、地に形あり」という有名な言葉があります。天に星々が並び輝いてさまざまな姿を映し出すように、地上にも対応するような形や姿があるというのです。昔から、国の都や帝陵、長城などの配置は天象と地理の格局に合わせるように造られているのです。天に銀河(天の川)があるように、地には長城がある。だから万里の長城を築き、天の銀道天河の象徴にしたのです。天の「墳墓」座(みずがめ座の位置)に合わせるようにして地に始皇帝陵を築き、天の「帝座」(へびつかい座。黄道のいて座の位置)に合わせるように「阿房宮」を建設し宮殿の象徴にしたのです。 地理形勢の秘密と天象天意とは密接につながっているのです。その意味で、現代でも非常に大事になってくるのが遷都なのです。日本の明治天皇による東京遷都、アメリカ合衆国のワシントン遷都、ロシアのモスクワ遷都、それぞれ非常に優れた地理形勢を備えている上に、天星の恒局にも合っています。だからこそ、国運を強めたければ必ず風水的観点で地理環境を見極めなければならないのです。 |