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中国生まれ日本在住の方から、出生図の出し方についてご質問がありました。
外国出生の場合、どのように処理すればよいのでしょう。 まず、中国の占術を適用できる地域ですが、日本からイギリスまでは問題がないようです。事例も確認ずみで、とくに不都合はありません。ただ、アメリカ生まれとなると、これは問題になってきます。中国系の占術は、もともとアメリカ生まれの人をみるためのものではないし、第一、日干支がどこで切り替わるかが不明です。太平洋のまん中に日付変更線がありますが、これは生活上の利便を考えて人為的に設けたものです。日干支がここで切り替わるわけではありません。つまり、占い上での日付変更線がどこにあるのか、まったく不明なのです。いろいろやってみることは可能ですが、たまたま当たったからといって、その出生図や命式が正しいことの証明にはなりません。確証がないのです。
南半球生まれの場合も難しいでしょう。南半球干支論なども提唱されていますが、これとて仮説であって、認知されたものではありません。つまり、中国の占いは、日本、アジア、ヨーロッパなど、中国とその周辺国にしか適用できないのです。それ以外の地域で生まれた場合は、無理をして中国の占いを当てはめるより、西洋占星術でみたほうがよいでしょう。
こう書くと西洋占星術はオールマイティのように思うかもしれませんが、そうともいえません。赤道直下と極点で生まれた場合は、どんな占いを使おうが、出生図を出すことさえできません。また、出生図が出せたとしても、西洋的な価値観や個人主義が通用しない国では判断自体が意味を持ちません。占いは「価値観」がそのベースにあるからです。
閑話休題。外国出生の場合の出生図の出し方です。まず、戦時下に中国で生まれた場合、出生時間に気をつける必要があります。この場合、出生時間が日本時間で表記されていることがあるからです。現に古い理科年表などを見ると、台湾のグリニッジ標準時からの時差が9時間(現在は8時間)となっていて、日本時間を用いていたことが分かります。こうしたケースでは、まず出生時間から1時間マイナスしたうえで考えていく必要があります。
戦後生まれの場合は、サマータイム期間に生まれていないかどうかを第一にチェックします。サマータイムは多くの国々で用いられていて、期間も一年のうち半分ほどを占めています。私自身も個々の国についてのくわしい知識はありませんが、インターネットなどで検索するとある程度のことは分かります。もしサマータイム期間に生まれている場合、出生時間から1時間マイナス(通常)します。
1970年9月20日13時15分、香港生まれの男性を例に取りましょう。このケースはサマータイム期間に当たっています。ただし、同じ中国でも香港と台湾はサマータイムの適用がまちまちで、1970年の場合、台湾はサマータイムを使用していません。例の男性の場合は香港生まれなので、出生時間から1時間マイナスします。つまり、12時15分が地方時になるわけです。
話が前後しましたが、サマータイムとは日中を利用するために、夏季、時間を標準時よりくり上げることをいいます。人為的な時間なので、本来の時間に戻す必要があるのです。
さて、次に標準時からの「時差」です。中国の場合、東経120度の子午線をもとに標準時を決めているため、出生地との経度の差を出します。香港は東経114度で、その差は6度です。経度と時差の関係は、経度1度につき4分なので、6×4=24で、標準時との時差は24分になります。この場合、東経120度の子午線よりも西にあるので、マイナス24分の時差です。標準時の子午線よりも東の場合はプラスです。
例の男性では、サマータイムの1時間を引いた12時15分から、さらに24分をマイナスします。答えは11時51分。これが出生図や命式を出すためのデータです。
理科年表などを見ると、各国が用いている標準時の子午線が分かりますが、おおむね経度15度刻みに設定されています。ちなみに日本標準時は東経135度の子午線を用いています。経度15度は1時間の時差に当たり、分かりやすいからです。韓国も日本と同じ東経135度の子午線を用いていますが、国土がこの子午線よりも西に位置しているので、「時差」はすべてマイナスになります。
外国出生を扱うことはそうそうありませんが、このように結構ややこしく、また不慣れな作業をしなければならないので注意が必要です。 |